スペインは北から南までびっしりと世界遺産やそれに準ずる観光名所が目白押しです。
ガイドブックを並べていても一体どこへ行くべきか目移りしてしまいませんか?
でもまずどこに行くかを決めないことには、なかなか観光の予定が組めないですよね。
ここではこれから始めてスペインを旅行するという方のために、スペインで特に見逃せない観光名所を15か所厳選して紹介していきますよ。
1、アルハンブラ宮殿
スペインで一番たくさん観光客が集まる場所はどこかというと、このアルハンブラ宮殿です。
グラナダの丘の上にたたずむこの宮殿の大部分はスペインがアラブ王朝の支配下にあった時代の一番後期にあたる11世紀に建てられました。
敷地内には一部カトリック王がグラナダを奪還した後に建てられた建物もあるのですが、やはり一番の見どころはイスラム建築と美術を集結したナスル朝宮殿やヘネラリフェの庭園です。
壁や天井を覆いつくす繊細なアラベスク模様と水を生かした清々しい庭園はとても王朝が衰退していく時期に建てられたものとは思えませんよ。
グラナダ市内のアルバイシン地区から見る赤レンガの宮殿の全容の美しさには言葉を失います。
1日の入場者数に上限がありナスル朝宮殿へはチケット購入の時に指定した時間に以外には入場できません。
予約だけでチケットが完売している日がほとんどなので、アルハンブラ宮殿に行くと決めたならまずネットでチケットを予約するようにしてくださいね。
2、メスキータ(聖マリア大聖堂)

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コルドバはイスラム勢力が最も力を持っていた時代に首都がおかれていた街で、その象徴がメスキータです。
8世紀に建てられモスクはその後何度も拡張工事が行われ、最盛期には何万人もの人たちを一度に収容できるほどの規模があったと伝えられています。
ただカトリック王がコルドバを奪還すると、カルロス1世の命によってメスキータは大聖堂に改修されることになりました。
そのためにメスキータの内部はイスラム様式の柱が無数に並ぶ中を歩いていくと、いきなりカトリックの祭壇が現れるという摩訶不思議な空間になっています。
カルロス1世は後にメスキータの一部を壊して改装したことを後悔し、最初の工事の計画が大幅に縮小されたといいます。
このメスキータの中の柱の森はそれほどまでに美しく人々の心を動かしますよ。
3、セビリアの大聖堂とヒラルダの塔

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セビリアの大聖堂とヒラルダの塔はアンダルシアの州都であるセビリアの旧市街にあり、大聖堂としては世界で3番目の大きさがあります。
元々はモスクがあった場所に建てられたといわれていてオレンジの木が並ぶ中庭などがその名残として残っていますよ。
内部は黄金の主祭壇やあのコロンブスのお墓等見どころがびっしり詰まっています。
大聖堂の鐘楼であるヒラルダの塔はモスクの塔がそのまま使われていますが、セビリアの人たちから街の象徴として愛されています。
ヒラルダの塔には登ることもでき、頂上からは美しいセビリアの街並みを見渡すことができます。
4、アンダルシアの白い村
アンダルシア地方には白い建物ばかりが並ぶ白い村が沢山あります。
アラブ時代に築かれた村なのですが切り立った崖の上や逆に深い谷の中にあることが多く、村自体が要塞のようになっていますよ。
町の全景を見るとアンダルシアの強い日差しが真っ白な壁に反射して、まるで村全体が輝きを放っているように見えます。
村の中は狭い道が入り組んでいて白い塀には赤やオレンジの花が咲く植木鉢が並べて飾ってあります。
アンダルシアの素朴なかわいらしさが溢れていますよ。
マラガからバスで行くならミハスかフリヒリアナがおすすめです。
5、プラド美術館

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首都マドリードで一番見逃せないのがこのプラド美術館です。
スペイン王家の一大コレクションを展示するために18世紀に造られた建物の中には、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコというスペイン絵画3大巨匠の大作がずらりと並んでいます。
コレクションの多さと一つ一つの作品のスケールの大きさにはただただ感嘆です。
どこを見ても傑作だらけなのですが、個人的にヒエロニムス・ボスの『快楽の園』、ベラスケスの『ラス・メニーナス』、ゴヤの『マドリード1808年5月3日』、エル・グレコの『羊飼いの礼拝』は絶対に見ておきたい作品だと思っています。
6、ソフィア王妃芸術センター
マドリードのプラド美術館から歩いてすぐの場所にある、スペイン近代美術の宝物が展示されている美術館です。
誰もが一度は写真や映像で目にしたことのある、あのピカソの『ゲルニカ』もここに展示されていますよ。
『ゲルニカ』以外のピカソの有名作品も多く、またカタルーニャ地方出身の奇才の画家ダリの作品のコレクションも豊富です。
マドリードに行くなら絶対に立ち寄りたい場所の一つですね。
7、王宮

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18世紀にスペン王のフェリペ5世によって建設された王家の住まいです。
この宮殿に最初に暮らした王はフェリペ5世の後のカルロス3世で、後に歴代の王たちによって内部の拡張工事がなされ豪華絢爛な王宮が出来上がりました。
現在スペイン国王は他の宮殿で暮らしていますが、王宮は観光客に開放されているだけでなく国の重要な行事の舞台としても使われていますよ。
8、トレドの大聖堂
トレドはタホ川のほとりに佇むまるで絵画のように美しいで、世界遺産でもある旧市街の中核をなすのがこの大聖堂です。
ここはスペインカトリック教会のトップに君臨する権威ある大聖堂なんですよ。
13世紀にゴシック様式で建築が始まりましたが、ムハデル様式やルネッサンス様式の影響も見られます。
完成までに2世紀以上かかっているためか、正面ファサードの左右にそびえる尖塔が全く違うデザインなのが特徴的ですね。
内部の美しさは言うまでもなくエル・グレコの作品をはじめとするコレクションも見ごたえがあります。
9、セゴビアの水道橋とアルカサル

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セゴビアは小さな町ですが、ローマ時代の水道橋とアルカサルという2つの名所を有します。
ローマ時代の水道橋は正真正銘1世紀ごろに建てられたローマ時代の建造物です。
見上げるほど高くそして長く続く橋なのですが、石を積み上げただけというのでただただ驚愕です。
また町の一番高い場所にあるアルカサルはレコンキスタの時代に建てられたカトリック王のお城です。
スペインに数あるお城の中でもダントツに美しく、白雪姫のお城のデザインにインスパイアを与えたといわれていますよ。
10、サグラダファミリア教会他ガウディの建築物

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バルセロナきっての観光名所というとサグラダファミリア教会やグエル公園などのガウディの建築物です。
植物や動物といった自然界からのモチーフを取り入れ曲線を多用した独創的なデザインは見る人の心を奪います。
他では絶対見られないデザインでありながらも、奇抜すぎずその佇まいには威厳すら漂っています。
間違いなくスペインが世界に誇る名所ですね。
11、モンセラット

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モンセラットはバルセロナの郊外にある不思議な形の山のことです。
岩が波打つように飛び出した山肌とギザギザに見える山頂だけでも興味深いのですが、この山は古くからバルセロナの聖地といわれ修道院が建っています。
この修道院には黒いマリア像があり、このマリア様を見るために参拝に訪れる人たちが後を絶ちません。
12、ブルゴスの大聖堂

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スペイン北部の町ブルゴスにある大聖堂は、スペイン各地にある大聖堂の中でも外観の美しさが突出しています。
建設が始まったのは13世紀でフランス・ゴシック様式の影響が色濃く見られます。
正面ファサードの2本の塔は六角形になっていて、尖塔の美しい装飾が特徴的です。
マドリードからもアクセスしやすく、どこか1か所北部の町も見てみたいという時にもおすすめです。
13、サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂

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サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂はフランスから続く900㎞もの巡礼路の終着点です。
サンティアゴはスペイン語で聖ヤコブのことで、今この大聖堂が建っている場所には彼のお墓があったと信じられています。
ロマネスク様式で建設されバロック様式で修復された建物は、10世紀から続く巡礼路の終着点にふさわしい威厳をたたえています。
巡礼路を少し歩いてみるのもいいですし、サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂と町だけ見学するという人もいますよ。
14、テイデ国立公園とテイデ山

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テイデ山はカナリア諸島のテネリフェ島にある、スペインで一番高い山であり世界第3位の規模の火山です。
テイデ山を含むテイデ国立公園には火山島であるカナリア諸島の自然がそのまま残り、この土地固有の動植物が沢山生息しています。
3,718mある山の頂上少し手前まではロープウェイで登れますが、一番の頂上に行くには許可証が必要になっていますよ。
15、オルデサ国立公園とモンテ・ペルディド
フランス語名のモン・ペルデュの方がよく知られているかもしれませんが、ピレネー山脈でもひときわ美しいとされるこの山をスペイン語で呼ぶとモンテ・ペルディドになります。
迷子の山という意味なのですが、この山はフランスとスペインにまたがっているもののフランス側からは他の山々に遮られてその姿が見えないためにこう呼ばれるようになったといわれています。
モンテ・ペルディドとその周辺に広がるオルデサ国立公園はピレネー山脈観光のハイライトです。
ハイキングコースも充実していて毎年沢山の人が世界中から集まります。
この周辺の山並みのあまりのスケールの大きさにただただ感嘆してしまいますよ。
オルデサ国立公園について詳しく知りたいという方はぜひ下記の記事も参考にしてくださいね。
スペインのピレネー山脈に行こう!オルデサ国立公園の魅力を紹介
まとめ
建築物や歴史ある街並みそれに雄大な自然とスペインにはあらゆるタイプの観光名所がありますね。
これに加えてさらにビーチまであるので、旅行の計画をまとめるのはなかなか大変かもしれません。
ただその分どこに行ってもすごく楽しいたびになると思うので、できる限り色々な名所を見てみてくださいね。
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