クリスマスから年末年始にかけてマラガにある主人の実家に行っていたのですが、1日だけ完全に1人で自由行動できる日があったのでカルメン・ティッセン美術館に行ってきました。
実はこの美術館ができたばかりのころ1度行ったことがあったのですが、その時はあんまりいいなと思わなかったんです。
でもこの日どうしても久しぶりに絵画が見たいと思ってもう一度行ってみました。
すると不思議な物でスペインの風景や18世紀から19世紀にかけての日常生活が垣間見れる作品が沢山あってとっても興味深かったですよ。
マラガを観光される方にはかなりおすすめの場所なので、詳しい入場レポートを紹介したいと思います。
カルメン・ティッセン美術館とは?
カルメン・ティッセン美術館はマドリードにある超有名なティッセン=ボルネミッサ美術館の姉妹館で、開館したのがわたしがスペインに来てからなのでまだ10年も経っていないまだ新しい美術館なんです。
ティッセン=ボルネミッサ美術館13世紀から20世紀までの世界中の作品が展示されている広大な美術館ですが、カルメン・ティッセン美術館は18世紀と19世紀のスペイン絵画を中心に展示されているさほど大きくない美術館ですよ。
2時間もあれば常設展と特別展ともに見学してしまえるので、ぶらりと気軽に立ち寄って絵画の干渉を楽しむことができます。
またカルメン・ティッセン美術館になっている建物は19世紀に建てられたビジャロン宮殿を改修したものです。
中庭を広くとった開放的な作りになっていて、2階の回廊からはサグラダ・コラソン教会の鐘楼が望めます。
クリスマス前から1月6日のレジェス・マゴの日までは中庭にスペイン伝統のクリスマス飾りであるベレンが飾られるのが恒例になっているようです。
そんなに大きくはないものの精巧で美しい聖書の世界が広がっていました。
カルメン・ティッセン美術館の入場レポート
カルメン・ティッセン美術館は3階建ての建物で、1階→2階→3階(スペイン式で言うと0階→1階→2階)の順に見学していく順路になっています。
それぞれの階で展示されている作品のテーマが違うので、階ごとに特徴を紹介していきますよ。
入場券の購入は正面扉を入ってすぐの左手にあります。
チケットを購入したら荷物検査を受けて美術館に入場しましょう。
荷物検査を受け先にある広い中庭には荷物を預けられるコインロッカーがあり、その前に無料で借りられる音声ガイドが置かれていますよ。
1階(常設展)
1階の展示室に足を踏み入れるとまずマラガやカディスの海岸やセビリアの街の風景画が並んでいます。
深く輝く海と空の青色にひきつけられました。
1階(0階)の展示テーマは“ロマンチックな風景と習慣”になっています。
歩みを進めていくとフラメンコの衣装を身にまとった人たちが登場するアンダルシア地方のお祭りを題材にしたと思われる絵画がずらりと並んでいました。
華やかな衣装で踊りを踊ったり恋人同士で語り合う人々の姿は確かにロマンチックでしたよ。
それ以外にも闘牛を題材にした絵画などスペインの文化を題材にした、18世紀や19世紀のスペインの生活をのぞき見できるような作品が沢山で見ごたえがありました。
2階(常設展と特別展)
2階(1階)は常設展をメインに特別展示がされる小さな部屋が1部屋ありました。
回廊をはさんで2つのエリアに分かれていて“古代の巨匠”と“可愛らしさとナチュラリスト絵画”というテーマになっています。
“古代の巨匠”のエリアは13世紀から17世紀の絵画や彫刻が並んでいて、小さい展示室ではあるものの1点1点の絵画に迫力がありカルメン・ティッセン美術館の中で一番見ごたえがありました。
中でもAnónimoの『無原罪懐胎』とFrancisco de Zurbaránの『サンタ・マリナ』は思わず見入ってしまうほど美しかったですよ。
“可愛らしさとナチュラリスト絵画”のエリアはスペインの風景や日常生活の様子に加え、ローマやベネチアなどイタリアの風景や仮面舞踏会などを題材にした作品も多く見られました。
こちらも華やかな衣装や上流階級の生活の様子が興味深かったです。
3階(特別展)
3階(2階)は特別展の展示室になっています。
カルメン・ティッセン美術館ではほぼ常時何らかの特別展が開催されていて、入場料は特別展込みになっています。
過去には浮世絵展が開催されていたこともあったのですが、わたしが行った時には“アラブのファンタジー”という特別展でした。
北アフリカのモロッコを中心としたイスラム今日の国やそこで暮らす人々を描いたスペイン画家の作品にスポットが当てられていて、展示室全体にそれまで常設展で見てきたスペインの文化や景色とは全く違った風景と雰囲気が広がっていました。
ノスタルジックな風景やイスラム文化の中で暮らす人々の姿はとても印象的でしたよ。
カルメン・ティッセン美術館の基本情報
カルメン・ティッセン美術館はマラガの旧市街にあるので簡単にアクセスすることができます。
美術館内にはカフェやミュージアムショップもあるのですが、ミュージアムショップは明るくおしゃれな雰囲気でお土産を探すのにぴったりですよ。
場所
コンパニア通り 10番
マラガの旧市街の中心地にあります。
この通りはコンスティトゥシオン広場に直結しているのですが、個性的なファッションのお店が多く散策していて楽しい場所でもあります。
また外観がきれいなサグラダ・コラソン教会もこの通りに位置していますよ。
営業時間
火曜日から月曜日 10時から20時まで
月曜日は定休日なのですが、スペインの祝日に当たる場合は営業しています。
休館日は12月25日と1月1日です。
マラガの夏祭り(8月15日から24日)の期間は閉館時間が15時になるので注意してくださいね。
入場料
一般 €10
14時30分から16時の間は入場料が€6になります。
マラガ観光に役立つ記事がまだまだあるので、もしよかったら合わせて見てみてくださいね。



まとめ
前回炒った時にあんまり印象に残らなかったのもあり、以前書いたマラガのおすすめ観光スポットの記事にはカルメン・ティッセン美術館を入れなかったんです。
でも今回改めてのんびり鑑賞して、自分の考えを改めることになりました。
スペイン文化を感じられる絵画が沢山あるという点で言うと、スペイン観光で訪れるのにぴったりの場所だと言えるのではないでしょうか。
マラガを訪れるならぜひカルメン・ティッセン美術館に足を運んでみてくださいね。
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