スペインと日本で注意喚起されるアニサキスとは?生魚で食中毒にならないための対処法

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わたしが暮らしているスペインも日本にまけないくらい沢山魚が消費されます。

日本とは逆でぜいたく品の位置づけにある魚は、週末にみんなが揃う食卓に良く出されます。

ただ魚に寄生するアニサキスという寄生虫による食中毒の増加に伴い、家庭で魚を調理する時にの指針が発表されました。

ここではこの日本とスペインを悩ませるアニサキスについて見ていきながら、アニサキスに感染せず安全に美味しい魚を食べるための対処法も紹介していきますよ。

アニサキスとは?

アニサキスは魚に寄生する寄生虫の一種です。

アニサキスの幼虫は白っぽく細長い短い糸のような外見をしていて、沢山寄生していると目で見ただけでわかるのですが少しだど見逃してしまいがちになります。

アニサキスに感染すると食中毒に

アニサキスに感染した魚を食べるとどうなるのかというと食中毒を発症します。

アニサキスが胃に感染するか腸に感染するかによって症状は違うものの、この食中毒が激しいお腹の痛みを伴うことは共通しています。

しかも普通の食中毒と違い嘔吐や下痢で自然に体の外に排出されるということがなく、治療には胃の内視鏡や時には手術が必要になることもあります。

アニサキスへの注意喚起が盛んになされるのはこの治療の難しさも影響しているんですね。

魚をよく食べる日本とスペインがアニサキスによる食中毒の発生件数が多いトップ2で、政府からも積極的な注意喚起がされています。

ただ魚を調理する時に適切に処理さえすればアニサキスは何も怖くありません。

次にアニサキスで食中毒にならないための対処法を詳しく見ていきましょう。

アニサキスで食中毒にならないための対処法

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60度以上でしっかりと中まで過熱する

アニサキスが問題になるのは魚を生で食べる時だけで、加熱調理したものは問題なく食べられます。

アニサキスは熱に弱いので60度から70度の温度でも死滅してしまうんですね。

ただ表面がしっかり焼けていても中が生焼けになっていると、その部分でアニサキスがまだ生きている可能性もあります。

調理する時には魚の中にまでしっかりと日を通すようにしてくださいね。

-20℃で24時間以上冷凍する

冷凍もアニサキス撃退に有効です。

日本では-20℃で24時間以上冷凍するとなっているのですが、スペインでは-20℃で48時間以上冷凍もしくは家庭用冷凍庫で5日以上冷凍するように注意喚起されています。

以前は家庭用冷蔵庫で2日間だったのですがこの条件下で食中毒が発生してしまったことから2018年に5日間に延ばされたんです。

期間は色々ありますが生で魚を食べるなら冷凍というのは世界共通のルールのようですね。

内臓付きでない魚を選ぶ

魚が生きている間はアニサキスは魚の内臓に寄生するのですが、魚が死ぬとともに体中に広がって行きます。

魚の身にアニサキスがつかないようにするには早めに内臓を取り除くことが重要なんですね。

逆に言うと内臓付きの魚はアニサキスに感染している可能性が高くなります。

スーパーで魚を選ぶ時には内臓付きでないものを選び、魚を釣った場合はすぐに内臓を取り除くようにしたいですね。

イカ・タコ・エビ・カニにも注意

魚だけでなく魚介類も同じように注意が必要です。

イカやタコなどの頭足類とエビやカニなどの甲殻類はアニサキスに感染している可能性があるので、魚のように加熱調理や冷凍処理をするようにしてくださいね。

アンチョビや塩漬けは大丈夫?

スペインでは市販されているアンチョビやタラの塩漬けはそのまま食べても大丈夫だとされています。

ただ家庭で酢漬けや塩漬けにする場合は塩度がアニサキスを死滅させるのに十分ではない可能性があるので、事前に冷凍するように指導されていますよ。

日本の厚生労働省も酢漬けや塩漬けそれに薬味ではアニサキスは予防できないとしていますよ。

まとめ

スペインではスーパーの生鮮魚介類売り場に並ぶ魚の3分の1がアニサキスに感染しているともいわれています。

とはいえ魚は栄養価の高い子供にも積極的に食べてほしい食材ですよね。

家庭で魚料理を楽しむときには過熱もしくは冷凍を徹底して、美味しく安全に楽しむようにしたいです。

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