国際結婚の家庭の子供は自然にバイリンガルになるなんてありえない!我が家の2人の子供の場合

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国際結婚している方はこれまで何度も「子供はバイリンガルになるね。」みたいなことを言われたことがあるのではないでしょうか。

わたしも実際日本の友達にもスペインのママ友にも言われたことがあります。

でも本当に日本人の方の親がいつも日本語で話しかけるようにしたり日本のアニメを見せたりしていると、国際結婚家庭の子どもは海外にいても日本で暮らす子供たちと同じように日本語が上達していくものなのでしょうか?

わたしの経験上海外で生まれ暮らしている子の日本語の習得はそんなに簡単ではありません。

そこでここではスペイン人の父と日本人の母を持ちスペインで暮らしている自分の子供達の日本語力を交えながら、自然にバイリンガルになるのはどれくらい難しいのかやうちの子達がどうやって日本語を勉強しているのか等を紹介したいと思います。

子供に日本語が話せるようになってほしい・・・でも道は険しい

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うちには今年8歳になる女の子と今年5歳になる男の子がいます。

わたしはスペイン人と結婚しスペインに住んでいて出産もスペインでしました。

上の子が生まれてから今まで子供たちにはたとえ外でじろじろ見られようともずっと日本語で話しかけるようにしてきました。

うちの両親は日本語しか話せないしなんといっても半分は日本人なわけで、やっぱり日本語を習得して欲しかったんですよね。

将来読み書きは完璧にできなくても会話はきちんとできるようになってるといいななんて淡い期待を抱きながら・・・。

それまで国際結婚の家庭では子供が自然にバイリンガルになるとか日本人の方の親がずっと日本語で話しかけていたら子供は自然に日本語を話すようになるみたいなことを聞いたことがあって軽く考えていたのですが、子供の成長を見てきた今ではとてもじゃないけどそれだけで日本語が完璧に話せるようになるなんてことはないんだと痛感していたりします。

幼稚園に入ると現地の言葉がぐんと上達し日本語が苦手に

うちの子供たち2人はわたしがずっと日本語で話しかけてテレビは日本語のもの優先に見せていたこともあってか、生まれてから3歳になる頃まではスペイン語より日本語の単語をよく知っていました。

スペインは3歳でみんな幼稚園に行くようになるのですが、幼稚園に入ったが最後あっという間にスペイン語力が日本語力を抜いてスペイン語の方がスラスラ話せるようになってしまいます。

住んでいる場所の言葉が話せないと日本語が話せないより問題なのでこれはこれでいいのですが、いったんスペイン語が上達するとどうしてもうまく話せない日本語を使う頻度が低くなってきてしまいます。

また幼稚園の友達と同じ現地のテレビ番組を見たがったりもするので、なかなかそれまでのように日本語に触れさせてあげられる時間もとれなくなってくるんですよね。

うちの場合下の子の方が日本語が上手なのですが、それは幼稚園に入る前からけっこうおしゃべりさんだったからなんじゃないかなと勝手に思っています。

言葉の発達がゆっくり目で幼稚園に入る時点で単語数個しか話せなかった上の子は日本語が苦手なだけでなく、日本語とスペイン語の文法がごっちゃになってスペイン語がちゃんと話せるようになるのにも結構時間がかかっていました。

とにかくバイリンガルになるというのは子供の柔らかな脳をもってしてもそんなに簡単なことではないのは確かです。

日本語は話せることは話せるけどどうしてもちょっとおかしい

うちの子供達も一応わたしと話す時は未だに何とか日本語で話そうとしてくれます。

またおじいちゃんおばあちゃんとスカイプする時は必至で日本語で会話しています。

でもやっぱり何かが少しおかしいんですよね。

うちの子達が一番混乱していてしょっちゅうごっちゃになるのが形容詞の使い方です。

日本語では“青い鳥”というところをスペイン語だと“鳥 青い”と形容詞の位置が後ろに来るんですが、上の子は日本語でもスペイン語でも“鳥 青い”の順で話し、下の子は逆に日本語でもスペイン語でも“青い鳥”の順番で言うことが多いです。

そしてたとえこういう些細な間違いでも、何度指摘してもなっかなか直らないものなんですよね。

また最近下の子は前まで日本語で話す時は日本語だけで話していたのですが、最近日本語の中にスペイン語の単語が混じるようになってきました。

こういうところを根気よく指摘し続けていけば日本語も少しずつ上達していくのでしょうが、なんとなく学年が上がるにつれてどんどん日本語力が下がっていっているような気がして心配です。

周りの国際結婚家庭や外国人家庭はどうなのか

現在わたしたちはマドリードの近くに住んでいるのですが、それまで結構長くアンダルシアの小さな村に住んでいました。

そしてその村は住民の半分近くが外国人という場所で、子どもの幼稚園も外国人家族やうちのようにスペイン人と他の国の人の国際結婚カップルが沢山いたんですよね。

そういう人たちと話すと子供がバイリンガルになりそうかどうかが結構話題に上ります。

でもやはりどこのママさんたちも子供が最近スペイン語しか話さなくなったと嘆いていました。

国際結婚カップルだけでなく両親ともに外国人で家ではスペイン語を使わないというカップルのお子さんでも同じなようで、やはり幼稚園や学校それに友達の影響って相当強いんだなと妙に感心してしまったのを覚えています。

ただみなさんスペイン語で返答されようとも話しかけるのは母国語だけにしていたり、また母国語のDVDを見せたりと、母国語を忘れさせないための努力は続けているようでした。

なのでうちの子供もそうですが日本語で話しかけたことの意味はちゃんと理解しています。

なので全くバイリンガルの下地がないわけではないのでしょうが、この状態からどうやって上達させていけばいいのかは本当に大きな悩みですよね。

子供の日本語習得のために我が家でしていること

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最後に我が家で子供たちの日本語の上達のためにしていることをいくつか紹介しておきたいと思います。

効果が出る出ないはそのお子さんによって様々かもしれませんが、とにかく色々試してみたいと思っている方も多いと思うのでぜひ参考にしてみてくださいね。

現地の日本大使館から日本の教科書をもらう

これはスペインの日本大使館の人から聞いて驚いたのですが、海外に住んでいる子供も日本国籍があれば義務教育の期間は大使館を通して日本の学校で使う教科書を無料でもらうことができます。

上の子が日本でなら小学校に上がる年に大使館から連絡をもらったので、申請して自宅まで送ってもらいました。

勉強嫌いな上の子も“日本の教科書をもらったよ”というと興味津々で、国語の教科書を一緒に読んだりひらがな表を見てみたりと日本語に改めて触れるきっかけになってくれましたよ。

勉強が毎日続くかどうかは別にして、毎年もらえる教科書は同年代の子の国語レベルを知るためにもぜひもらっておきたいなと思っています。

日本語の遊びプリントをする

うちでは週末や長期の休みになると日本語の遊びプリントをしたりしています。

ちびむすというサイトをよく利用するのですが、間違い探しやしりとりそれにすごろくなどの日本語の知育プリントを無料でプリントすることができます。

ゲームなので楽しんでやってくれるし日本語で書かれたプリントを目にするとなぜか自然に子供たちが日本語で話すようになったりもしますよ。

雨の日の日本語映画

日本語のDVDよりスペイン語のテレビを見たがるようになった子供たちですが、雨の日など外で遊べない日は日本語の映画を家族で見るようにしています。

ポップコーンやお菓子を用意すると映画館気分でテンションが上がるのか、日本語の映画でもちゃんと最後まで見てくれたりしますよ。

なんだかんだジブリ映画はやっぱり鉄壁で、トトロやポニョは子供たちの大のお気に入りになりました。

ジブリ映画は主題歌も耳に残子ることが多く、映画を見てしばらくは2人とも日本語で歌っていたりするのでしめしめと思っています。

おじいちゃんおばあちゃんと頻繁にスカイプする

うちの子供たちはスペイン語が通じない相手には必死になって日本語でコミュニケーションを取ろうとします。

そこで登場回数が増えるのがわたしの両親、つまりおじいちゃんとおばあちゃんです。

なかなか日本にはそうしょっちゅうは帰れないものの、スカイプならどれだけしても無料なのでできるだけおじいちゃんおばあちゃんと話す機会を増やすようにしていますよ。

まとめ

中にはあっさり日本語を習得する子もいるのかもしれませんが、うちの子達のバイリンガルへの道のりは長いです。

でも諦めずでも焦らずできるだけ日本語を使う機会を増やしていくしかなさそうですね。

スパルタで日本語を教えたい気持ちもあるものの、日本語にイヤなイメージを持ってもらいたくないので今のところやめておいています。

でもこのままのペースだと日本語が話せなくなりそうで不安だったりも・・・。

いつか子供たちと日本語でスラスラ会話が弾むようになりたいという目標を胸にこれからも頑張っていこうと思います。

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