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チップの文化はわたしたち日本人が海外で一番戸惑うことの一つなのではないでしょうか。
これからスペインを旅行するのでスペインではどんな場合にチップを払わないといけないのか調べているという方も沢山いらっしゃると思います。
欧米ではチップがいるものというイメージがありますが、欧州でも国によってチップのいる無しは様々です。
ここではスペインで8年以上暮らしているわたしが、スペインのチップ事情について場面別に詳しく紹介していきますよ。
スペインではチップが必要なの?

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まず最初に声を大にして言いたいのが、スペインは全くチップ社会じゃありません。
基本的にチップは要らないと考えていただいて大丈夫ですよ。
バルやレストランではお釣りの一部を食事とサービスのお礼の気持ちを込めてチップとして置いてくることは確かにあるのですが、絶対に置いてこないといけないわけではなくましてや食事の代金の最低〇%はチップとして置いてこないといけないなんて決まりもありません。
あくまでちょっとした気持ち以外の何物でもないんですね。
なのでスペインでチップを払うかどうか迷ったら払わなくていいですし、払わなくても堂々とサービスを受けて大丈夫です。
チップについてはスペインと日本は結構似ているんですよ。
スペインのレストラン・バル・カフェでのチップ事情

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まずはスペインのレストランやバルそれにカフェなど飲食店のチップ事情から見ていきましょう。
飲食店はスペインで唯一一般の人がチップを払うことがある場所です。
チップについて詳しく見ていく前にまずスペインの飲食店でのお会計の仕方についても紹介しておきます。
日本とかなり違うのですが、これを知らないとチップの払い方がイメージしにくくなってしまいます。
まずスペインのレストランやバルそれにカフェでは食事をしていたその席でお会計をするようになっています。
食事が終わってそろそろお店を出ようかなと思ったタイミングで、ウェイターさんにお会計したい旨を伝えます。
“La cuenta por favor!(ラ・クエンタ・ポル・ファヴォール)”と言えばわかってもらえますよ。
そうするとウェイターさんが食事の金額がかかれたレシートがのった小さなトレイかファイルをテーブルの上に置いてまたどこかへ行ってしまいます。
そのレシートの金額を見てトレーの上かファイルの中にお会計を入れておくと、ウェイターさんが頃合いを見計らって取りにきてその後お釣りをまたテーブルまで持っていてくれてそこでお会計完了になりますよ。
カードで支払う場合は最初にレシートを持って来てくれた時にカードを見せるか、トレーの上にカードをのせておくようにします。
そうすると席までクレジット決済用の機器を持って来てくれるので、その場で機器に暗証番号を入力したり必要がある場合はサインをするようにしてくださいね。
さて余談が長くなりましたが、いよいよスペインの飲食店でのチップ事情について見ていきましょう。
バル・カフェでのチップ事情
スペインのバルやカフェで
・飲み物だけを頼む
・飲み物とドーナツやケーキなどのおやつを頼む
・飲み物とサンドイッチを頼む
といった場合はチップを払う必要はありません。
スペインの飲食店で現金で支払いをするとお釣りの一部が細かいコインで返ってくるのですが、これはお店側がお客さんにコインを置いていってくれるのを期待しているためです。
でもスペインの人は特に飲み物だけ飲んだ場合はまずそのコインを全部持って帰ります。
好意で残していく分には全然構わないのですが、あえて置いていく必要はないので堂々と全部財布に入れて出ていって大丈夫ですよ。
バルで食事をした場合は上記のおつりのコインを何枚か置いていく人も多いです。
ただたまたま会計が€10丁度だったりまたカードで支払う場合はわざわざチップの分多く出す必要はありませんよ。
レストランでのチップ事情
スペインのレストランで食事をする場合は、お釣りの中からチップとして数ユーロ置いて行くことが多いです。
ただ上でも少し触れたように食事代の何%をチップとして払わないといけないというルールはないので、本当におつりから少し置いていくという感覚で大丈夫ですよ。
またカードで支払う場合はチップを払わない場合がほとんどです。
高級レストランやマルベージャ等の高級リゾート地にあるレストランではカードでの支払いで機器に金額を入力してもらう時に、ウェイターさんにチップを含めたちょっと高めの金額を伝えて支払うこともあるにはあります。
ただ普通の街中で見つけてふらっと入ったレストランではまずしないので気にしなくて大丈夫ですよ。
もし普通のレストランでカードで支払いたいけど感謝の気持ちでチップをいくらか残していきたいなと思ったら、テーブルにポケットに入っているコインを何枚か置いておけばダイジョブですよ。
スペインのホテルでのチップ事情

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ホテルでのチップというとまず枕チップがまず最初に浮かびますよね。
枕チップはホテルを出る時にベッドメイキングしてくれる人のために、枕の上に残していくチップのことです。
ただスペインでは枕チップを置いていく必要はないので安心してくださいね。
次に荷物を運んでくれるベルボーイさんに支払うチップですが、スペインの場合相当格式高いホテルでないとそもそもベルボーイさん自体がいません。
荷物は自分で運ぶことになるのでチップについて心配することもないと思います。
ただベルボーイさんがもしいて部屋まで荷物を運んでもらった場合には、荷物の量によって1ユーロから5ユーロくらい渡すようにしたいですね。
スペインのタクシーでのチップ事情

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スペインでタクシーに乗った場合もチップを渡す必要はありません。
わたしは運転免許を持っていない関係で子供が急に熱を出した時などタクシーを使う機会が結構あるのですが、料金を払うとスペインのタクシーの運転手さんは1セント単位まできっちりお釣りをくれます。
料金が€4.85で5ユーロ札を渡した場合などは“お釣りはいいです”ということもありますが、そうでない場合はわたしもきっちりお釣りをもらうようにしています。
大きなスーツケースを何個も運んでもらった場合などはお釣りからいくらかチップとして渡すのもいいですが、基本的には必要ないというふうに覚えておいてくださいね。
まとめ
スペインは欧米の中でもチップの文化が定着していない国になります。
イタリアやフランスのようなトイレチップなどもなく、ホテルでもレストランでもトイレは自由に使うことができますよ。
レストランでは心づけ程度にコインを置いて行くことはあっても、チップを払わないからと言って白い目で見られるようなことは絶対にないので安心してくださいね。
スペインではチップについてあれこれ頭を悩ませる必要はありませんよ。
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