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スペイン人と聞いて思い浮かぶイメージは一体どんな感じのものでしょうか。
情熱的、社交的、時間にルーズ、シエスタ(昼寝)大好きなど色々頭に浮かぶかもしれません。
スペインの文化に興味がある方やスペインに留学などで長期滞在を考えている方は、スペイン人ってどんな性格でどんな特徴があるのか気になりますよね。
ここではスペイン在住8年以上のわたしが日々スペイン人に接していて感じる性格や特徴、恋愛観、さらにスペイン人によくあるステレオタイプなイメージは本当かなどを詳しく紹介します。
スペイン人の性格や特徴

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わたしはスペインのアンダルシア地方マラガ県内の小さな町で7年程暮らしてから、マドリード県内の結構大きな町に引っ越してきました。
それで感じたのはアンダルシアの人とマドリードの人では微妙に性格が違うんですよね。
アンダルシアの人はとことん陽気な人が多く、マドリードの人はアンダルシアの人に比べると若干シリアスです。
マドリードとアンダルシアの違いについてはこちらにまとめてあるのでぜひ見てみてくださいね。
ただやはりある程度共通した性格や特徴も多いので、それをこちらにまとめていくことにします。
情熱的
スペイン人というと情熱的というイメージが強いと思いますが、これは本当です。
夫婦でも恋人でもそれに家族や子供に対してでも、愛情や情が深くてしかもその愛情を隠そうとしないんですよね。
付き合いだしたカップルでも結婚して何年も経った夫婦でも、世間話の延長のような感じで愛をささやき合っていることも珍しくありません。
また恋愛だけでなくスポーツでも仕事でも熱くなった時のパワーにはすさまじいものがあります。
わたしは情熱的とは真逆の淡白な性格なので、たまにこの熱い性格に圧倒されそうになることがありますよ。
マイナス思考なんだけど楽観的
スペイン人は陽気で細かいことは気にしないイメージかもしれませんが、結構マイナス思考で小さいことを気にしたリ悩む人も多いです。
ただしばらく悩んでいても最終的には“まあいっか、なんとかなるよね”と楽観的な境地に行きつくパターンが結構定番だったりします。
スペイン人から悩みを聞いてこっちが真剣に色々解決策を考えていても、次会った時には“あれはもういいのよ”とあっけらかんと言われて驚くことが結構あったりします。
面倒見がよくておせっかい
スペイン人は親切で面倒見がいい人が多いです。
まず赤ちゃんや小さな子供を連れているとバスに乗る時や子供が泣き止まなくて困っている時に手助けしてくれる人が多くて、わたし自身何度も助けられたことがあります。
また一見無愛想に見える店員さんに“この商品どこにあるの”等ときくと、こっちが恐縮するくらい丁寧に教えてくれたりするので驚くこともしょっちゅうです。
特に年配の女性陣は面倒見がよすぎておせっかいに感じる人もいるのですが、困っている人を見ると無視しておけない人柄の良さはスペイン人の魅力だと思いますよ。
クレームを言うのが苦手
情熱的=アグレッシブな性格と勘違いする人もいるかもしれませんが、スペインの人は他人に対して攻撃的になることが少ないです。
お店や市役所などで理不尽な対応をされたりした時等でもスペイン人は面と向かってクレームを言ったり抗議するのが苦手です。
その場で言わずに後で家族や友達に冗談交じりでグチって気持ちを紛らわすことが多いんですよね。
わたしはお店などで酷い人に当たるとはっきり抗議したり、気分が悪いことを顏にも態度にも出すのですが、そうするといきなり物凄く愛想がよくなったりもします。
もしかしたら少し気が小さいところがあるのかもしれないですね。
家族を大事にする
スペイン人は自分の家族をものすごく大事にします。
奥さんや子供は勿論なのですが、自分の親や兄弟それにおじさんおばさんやいとこまでとにかく家族間のつながりが強いです。
週末に実家に集まって食事したり、大型連休に親戚一同が勢ぞろいするような機会が多く、これに関してはわたしを含め日本人の配偶者は面倒に感じている人も多いのではと思います。
でも例えば子育てではおじいちゃんおばあちゃんはもちろんおじさんやおばさんまで手助けしあうのが普通なので心強かったりもしますよ。
また大人になってからも兄弟やいとこと友達のような付き合いができるのはうらやましいなと思うこともあります。
おしゃべり好き
スペインの人は男性も女性もおしゃべりが大好きです。
例えばママ友と学校行事の後にちょっとだけお茶しようよとなると、1時間以上は余裕でしゃべり続けています。
また家族や友達と午後のおやつの時間に集まって、話が終わらないからそのまま夕食も一緒に食べるなんてことも珍しくありません。
週末のカフェやバルに行くとそれこそおしゃべりに興じるグループが多くて店の中がめっちゃ騒がしくなっているのですが、みんなおしゃべりに夢中になっていて周りの騒々しさなんて全く気にしてない様子ですよ。
ダンス好き
スペインの人はダンスが大好きです。
若い人が週末ディスコに集まるだけでなく、年配の人も楽しい気分になるとフラメンコ的な振りで踊りだす人多いんですよ。
人前で踊るのにみんな全く抵抗がなさそうなのでうらやましいです。
女性はおしゃれ
スペイン人の女性はおしゃれな人が多いです。
流行最先端の服を着ているという感じではなくブランド物を身につけているわけではないのですが、みんなそれぞれに自分の好きなスタイルがあっておしゃれを楽しんでいる感じです。
年配の人でも出かけるとなると華やかな服でびしっと決めていてかっこいいなと思います。
女性はパワフルで働き者
これもスペイン人女性の特徴なのですが、仕事も子育ても家事もバリバリこなすパワフルな人が多いです。
仕事が忙しくても子供が小さくても家の中がものすごくきれいに片付いていて掃除も行き届いている家が多いんですよ。
また旦那のお母さんやおばさんの家に行くと、「足が痛い」「腰が痛い」と言いながらもいつも床にほこり1つ落ちていなくてキッチンも窓ガラスもピッカピカなので驚きます。
“どうせ子供が散らかすし”と片付けも掃除もそこそこな自分がイヤになることも結構あります・・・。
男性は子育てと家事に協力的
女性に比べるとスペイン人男性はのんびりしているものの、それでも子育てや家事に協力的な人が多いです。
幼稚園や小学校の送り迎えでもパパとママの割合がそんなに変わらなかったりもしますし、公園に行っても特に週末はパパと来ている子の方が多かったりもします。
旦那の親戚や友達を見る限り(40代)料理ができる人は少なそうなのですが、その他のちょっとした家事や子育てには積極的に参加してくれますよ。
スペイン人の恋愛観

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これからスペインで生活しようと考えている方は、スペイン人の恋愛観も気になるところなのではないでしょうか。
そこでここではスペインの恋愛事情についても触れておきたいと思います。
一途な人が多い
スペイン人は情熱的でナンパも激しいみたいなイメージがあるかもしれませんが、実はそんなことはありません。
特に男性は気になる女性には躊躇なく声をかけますが、一旦恋人同士になると一途に何年もずっと同じ人と付き合い続けるカップルが多いです。
知り合いのカップルにも高校や大学からの同級生だったり、もっと小さい頃からの幼馴染だったりする人たちも珍しくなかったりします。
わたし自身スペイン人って特に若い頃は相手をとっかえひっかえしているようなイメージだったので(失礼ですよね)、これには結構驚きました。
交際の始まりが曖昧
スペインには付き合い初めにはっきり“つき合って”ということはあまりありません。
2人でデートするようになって仲良くなっていく過程の中で、家族や友達の集まりに一緒に来るよう誘われ始めると“つき合っている”という状態に昇格するような感じです。
また長く付き合っているカップルは“ノビオ(彼氏)・ノビア(彼女)”ではなく周りから“パレハ(パートナー)”と認識されて、夫婦と変わらないような扱いになります。
もしスペイン人の異性と親しくしていて“これって付き合ってるのどうなの”と不安に感じることもあるかもしれませんが、週末の家族の集まりに参加することがあればほぼつき合っているといって間違いないと思いますよ。
シングルならワンナイトも当たり前
正式に付き合っている人がいれば一途なスペイン人ですが、特にシングルの若い男性はワンナイト的な関係を満喫している人も結構います。
スペインの若い人が旅先でホテルではなく民泊的なアパートを好むのはこれ目当てだといわれることもあるくらいです。(民泊はこういう人ばっかりではもちろんなく、家族連れにも人気ですよ)
バルやディスコ出会ってすぐに家に誘ってくる人はまず間違いなくそれ目的なので気をつけましょう。
日本人女性はスペインでモテるのかどうかについてまとめた記事もあるので、興味がある方は是非合わせて見てみてくださいね。

スペイン人のマイナスなステレオタイプイメージは本当なのか?

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スペイン人には“時間を守らない”や“あまり真剣に仕事をしない”などどちらかと言うとマイナスなイメージのステレオタイプも結構ありますよね。
ここではこのステレオタイプの真意を検証していきましょう。
時間にルーズって本当?
スペイン人は時間にルーズで30分くらい遅れてくるのが当たり前なんて言われることもありますよね。
スペインに暮らしていて思うのは、確かに待ち合わせの時間に10分ぐらい遅れていくのは遅れたことにならないです。
待っていた側も待たした側も何とも思っていません。
でもほとんどの人はこの10分以内の遅れの中でちゃんと待ち合わせ場所に現れます。
なのでスペイン人がみんながみんな時間にものすごくルーズという印象はありません。
ただ一定数いつもものすごく遅れてくる人がいるのは確かなんです。
そしてそういう人がいても特にみんな気にすることなく普通に受け入れていて、軽く文句は言っても怒ったりすることもほとんどないです。
慣れているのもあるのか待たされるということに対してのストレス耐性が相当あるのですごいなと思いますよ。
仕事をしないって本当?
スペイン人は仕事をしない、さぼっている人が多いというのもよく言われますね。
これは半分くらいは本当で、一目で見てダラダラ仕事をしている人や明らかにさぼっている人がいることもあります。
ただそれと同じくらいちゃんと仕事をしている人も、仕事熱心な人もたくさんいます。
でもみんなに共通するのは仕事はちゃんとしても休憩時間はしっかりとるのと、バカンスの時はがっつり休んでしっかり楽しむところです。
仕事はしっかりしてもプライベートはそれと分けてしっかり楽しむ姿勢と社会の姿は素敵ですよね。
毎日シエスタ(昼寝)するって本当?
スペインには伝統的にシエスタという昼寝の文化があります。
スペインでは昼食の時間が14時で、昼食を食べてから16時や17時までソファーで仮眠をとったりのんびり過ごすというのが昔ながらの生活スタイルだったりするんですよね。
実際大型スーパーやショッピングセンターそれにデパート以外の路面にあるお店は、薬局でも14時から17時頃まで中休憩をとってシャッターを下ろしているところがほとんどです。
といっても普通の会社はシエスタ休憩なんてないので、大部分の大人は平日はシエスタをすることはなくなってきますよ。
とくにマドリードやバルセロナといった都会では、シエスタの習慣は大分薄れてきている感じですね。
ただうちの旦那がアンダルシア出身で家族・親戚もアンダルシアに集中しているのですが、アンダルシアの特に年配の方の間ではシエスタはまだバリバリに健在です。
20代や30代でも週末はおひつご飯を食べてからちょっとシエスタという人も旦那の親戚には多いですし、うちの旦那もよくソファーで寝落ちしています。
スペインでも地域によってシエスタの習慣がどれだけ残っているかは違ってくるのですが、でもみんながみんな毎日欠かさず昼寝をしているかと言うとそうでもなく、どんどんこの習慣は薄れていっているのが現状ですよ。
日本人とスペイン人の意外な共通点について知りたい方は、こちらの記事もぜひ見てみてください。

スペイン人の生活習慣や文化についてはこちらの記事でまとめていますので、是非合わせて見てみてくださいね。


まとめ
スペイン人の性格や特徴をまとめましたが、総合すると情熱的で楽天的だけどちょっと気が小さいところもある楽しい人たちですよ。
でも女性は仕事をバリバリこなしてさらに家事能力も高い人が多くて、自分を顧みて反省することも結構あります。
“時間や仕事がいい加減”というイメージについては確かに日本人と比べるとその傾向はあるものの、決して怠け者というわけではないですよ。
恋愛観については一途な人も多いものの遊びで近づいてくる人も多いので気を付けてくださいね。
スペイン人についてもっといろいろ知りたい方はこちらの記事も合わせて見てみてください。


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