スペインで新型コロナウイルスによるロックダウンが徐々に解除へ!現地の生活の様子をリポート

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新型コロナウイルスの感染者と死者が拡大したスペインで3月13日に出された緊急事態宣言は当初2週間だったのが大幅に延長され、5月3日現在でもまだ続いています。

ただ当初はロックダウンにより外出禁止で仕事と生活必需品の買い物それに犬の散歩以外では一切外出が禁止されていたものの、4月下旬から徐々に規制が緩められてきました。

このまま段階的に規制を緩めながら徐々にロックダウンを解除していく方向で政府が調整しています。

ここではそんな現在のスペインでの生活の様子をお伝えします。

感染者の増加が大幅に減少し死者も減少が続く

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スペインでは4月中旬ごろから新型コロナウイルスの新たな感染者が大幅に減少し、5月上旬現在では前日比1%を切りつつあります。

1日の死者もピーク時の3分の1くらいにまで減ってきています。

その他にも病院の集中治療室にもやや余裕が出てきて臨時でつくられた軽症者用の施設も閉鎖されて行ったりと、感染拡大のピークが過ぎて安定してきた嬉しい兆候が表れてきているんですね。

この状況を見て、政府はロックダウン解除に向けての道筋の検討を始めました。

外出禁止が緩和され散歩やジョギングが可能に

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スペインでは4月末から市民に対する外出禁止が徐々に緩和されてきています。

3月半ばから6週間近く家に閉じこもっていてストレスや運動不足がもう限界になっていたので、この措置はものすごく歓迎されていますよ。

子供の外出が可能に

まず4月26日から13歳以下の子供の外出が可能になりました。

これまで大人は仕事や買い物で外出できたものの、子供たちは3月13日からいかなる理由の外出も認められていなくてずーっと家の中で過ごしてきました。

それがやっと外出OKになったことで、春の陽気の中久しぶりに体を動かして遊んでいます。

ただ子供の外出にはこんなルールが設けられています。

・必ず大人が付き添う

・大人1人に子供3人まで

・自転車やおもちゃは持って行っていいが他の子と一緒に遊ばない

・常に他の人と2m以上の距離を保つ

・行動範囲は自宅から1㎞以内を1日1時間以内

・公園の遊具は使用禁止

・できればマスク着用

・親戚や友達のお家を訪ねるのは禁止

結構厳しいですが、ここでまた感染が拡大するようなことがあったらこれまで外出禁止を守ってきた意味がなくなってしまうので仕方ないですね。

外出できるようになった初日はちらほらルールを無視している人もいたのですが、翌日に政府が必ずルールを守るよう警告を出したこともあり今はほとんどの家庭がルールを守って外出していますよ。

うちの子供たちも(そしてわたしも)やっぱり外出できるようになってものすごく喜んでいます。

子供は暇なりに家の中でも遊んでいるものですが、さすがに全く外に出られなくて少しずつストレスがたまって体もなまってしたようでしたね。

正直子供よりわたしの方が外に出れないストレスが大きくて自粛中がっつり体重も増えたので、子供と一緒に毎日時間ギリギリ外で歩き回っていますよ。

ロックダウンされた頃はまだコートがいるくらい寒かったのですが、今は日中半袖でもいくらい暖かくなっているので外出できなかった期間の長さを実感します。

とうとう大人の散歩やジョギングも解禁

子供の外出が許可されて1週間後の5月2日、とうとう大人も散歩や運動で外に出ても大丈夫になりました。

ただ全員が一斉に外出してしまうとソーシャルディスタンスが取れなくなってしまうので、外出していい時間が年齢別に分けられています。

・14歳以上70歳未満 6時から10時と20時から23時

・70歳以上と外出に介助が必要な人 10時から12時と19時から20時

・13歳以下の子供 12時から19時

大人の外出が認められるまで子供は9時から21時まで外出してOKだったのですが、外出が全世代に拡大されて時間が変更になっていますね。

大人の外出も子供と同じように、同居していない人との距離を十分にとるように、また他の家を訪問しないようにきっちりルールが定められていますよ。

と言っても外で体を動かすことができるようになったのは本当に大きいですね。

5月15日頃にさらなるロックダウンの緩和が発表される予定

子供と大人が色々制約はあるものの外に出ても大丈夫になりましたが、この措置は5月半ばまで続きその時点で感染者数の増加などが今と同じように落ち着いている場合、スペイン政府からさらなるロックダウンの緩和が発表される予定になっています。

今はまだレストランやお店が閉まったままになっていてもちろん休校も続いています。

恐らく学校をどのように再開していくのか、レストランやお店は営業を再開できるのかどうかについて言及があるのではないかと思われます。

わたしはやはり学校再開についてどうなるのかが一番気になります。

学校が始まるのもそれはそれで心配なのですが、やはり家庭学習は限界があるというか・・・。

スペインの夏休みは6月下旬からなので学校再開から学期末まで1か月もない可能性があるのですが、それでも再開するのか、また試験なしでも進級できるよう特別措置がとられるのかなど、気になることが沢山あります。

ロックダウンが解除され始めたスペインの人たちの様子

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ロックダウンが始まった頃は買い物で外に出ると、普段陽気なスペイン人もみんな険しい表情でマスクをして人から十分すぎるくらい距離をとって歩いていました。

いまでも政府が推奨していることもありほとんどの人がマスクをしているものの、もとののんびりした感じが戻ってきています。

スーパーや道端でも距離を開けて立ったうえで立ち話する人の姿もちらほら見かけるようになっています。

人との距離を保つように注意は続いていますが、歩いている人の表情が前とは比べ物にならないくらい明るくなってきていますよ。

またスペインではレストランの出前はロックダウンが始まった当初からOKだったのですが、最近出前を頼む人が増えたのか出前アプリの名前をつけた原付バイクがかなり忙しそうに走り回っています。

うちも今日バーガーキングの出前を頼んだのですが、いつも以上に時間がかかって相当注文が増えているんだろうなと思いました。

マスクや消毒液化市場に復活

スペインでは2月末からマスクや消毒液が全く手に入らなくなっていたのですが、4月末から少しずつ買えるようになってきています。

わたしは薬局で4月20日頃にマスク購入の希望者リストに登録したのですが、1週間くらいで入荷の連絡が来て洗える不織布マスクを買うことができました。

ただ1枚€6のびっくり価格です・・・。

手の消毒用アルコールもスーパーで軒並み売り切れていて2月に何とか買えたものをちびちび使っていたのですが、4月下旬に数は少ないもののスーパーで復活しています。

スーパーが全体的に品薄状態なのは相変わらずで相変わらず入店するのに厳しいルールが設けられているものの、正常化していきそうな期待を抱かせてくれる嬉しい兆候が見え始めています。

まとめ

スペインでは新型コロナウイルスの感染者と死者が爆発的に増えて国全体がパニックに陥ったこともあり、どちらかというと適当なところがあるスペインの人がみんな本気で厳しい外出禁止を守っていました。

ロックダウンが緩和されたとはいえ、今でも日本と比べるとまだまだ制約は多いです。

ただやっとこの厳しい状態から少しずつ脱出していける希望が見えてきたので、人々の間に安堵が広がっています。

ここでいきなり気が緩みまくって・・・みたいなことがないように祈っているのですが、とにかくこのまま何事もなくロックダウンの緩和が進めていけるようになれば嬉しいです。

感染の第2波や失業率など心配はまだまだ絶えないのですが、今は全員で協力して最悪の状態から1歩抜け出せたことでスペインに本来の明るさが復活してきています。

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