1日3度の食事の中で朝食ってシンプルなようで結構お国柄が出て興味深いです。
スペイン文化に興味のある方やスペイン旅行でスペイン式の朝食が食べたいと考えている方は、スペインの朝食がどんなものか気になるのではないでしょうか。
そこでここではスペイン人の朝食について、どんなメニューが一般的なのかや何時ごろ食べることが多いのかに加えてカフェでの朝食の注文方法を紹介したいと思います。
スペイン人は朝食に何を食べるの?

geralt / Pixabay
まずはスペイン人は朝食に何を食べることが多いのかから紹介していきます。
イギリスなど朝からがっつり食べる国も多いですが、スペイン人は朝食は軽めに食べることがほとんどです。
でもそのシンプルな中にもスペインならではの個性がありますよ。
スペイン人の朝食はパンとコーヒーのシンプルメニュー
スペイン人の朝食でもっとも一般的なメニューはパンとコーヒーです。
卵料理など火を使う料理は朝には食べないのが特徴ですよ。
ただそのパンの食べ方には沢山のバリエーションがあります。
・スペインのバゲット + オリーブオイル + 塩
・スペインのバゲット + オリーブオイル + すりおろしたトマト + 塩
・スペインのバゲット + マンテカ(ラードに刻んだ豚肉を混ぜて固めたもの)
・スペインのバゲット + バターorマーガリン + ジャム
・スペインのバゲット + オリーブオイル + (すりおろしたトマト) + 生ハム
・スペインのバゲット + オリーブオイル + ナチュラルチーズ
・スペインのバゲット + オリーブオイルorバター + ローストハム + スライスチーズ
スペインの人はバターやマーガリンがあまり好きでなく、パンには子供から大人までエクストラバージンオリーブオイルをかけるのを好みますよ。
またすりおろしたトマトをパンにかけるのもスペインならではですね。
わたしはこのトマトをかけたトーストが大好きで、週末は家でもよく作りますよ。

またスペインのバゲットの他にクロワッサンも人気があります。
そしてコーヒーなのですが、スペイン人はブラックコーヒーを飲みません。
コーヒー = カフェオレ
のことで、大人もたっぷりお砂糖を入れて飲むんですよ。
カフェで食べる定番の朝食の定番はチュロス&ホットチョコレート
スペイン人はカフェで朝食を食べるのが好きです。
週末家族で朝カフェに出かけたり、平日も仕事の休憩時間を利用してカフェでのんびり朝食をとる人が多いんですよ。
カフェで朝食を食べる時も上であげたようなパンとコーヒーをよく頼みます。
またパンとコーヒーにフレッシュオレンジジュースがついたお得なメニューを出しているカフェも多いです。
ただこれと同じくらい人気なのがチュロスとホットチョコレートの朝食なんですよ。
またチュロスは休日はカフェやチュレリアからテイクアウトして家族みんなで自宅で食べることも多いです。
チュロスについて詳しく知りたい方はこちらの記事をぜひチェックしてみてくださいね。

スペイン人はいつ・何時ごろに朝食を食べるの?

Up-Free / Pixabay
次にスペイン人はどんなタイミングで何時ごろ朝食を食べるのか見ていきましょう。
実はスペインの人は伝統的に起きてすぐではなく起きてしばらくしてから朝10時ごろに朝食を食べていました。
わたしの義母など年配の人は今でもこれくらいの時間に朝食を食べている人が多いです。
ただ時代の流れに沿って段々この習慣は変わってきています。
今は起きてすぐ食べる人が多い
今ではスペインでも朝起きてすぐに朝食を食べる人が増えてきています。
特に学校では朝起きてちゃんと朝食を食べてから登校するようにと指導されています。
ただ大人には平日朝コーヒーだけ飲んで家を出て、職場の朝の休憩時間に朝食を食べる人もまだ結構いるんですよ。
起きてすぐ軽く食べて11時ごろに2度目の朝食を食べることも
朝起きてすぐ食べるか職場で11時ごろにある休憩時間に朝食を食べるかと書きましたが、中には2回朝食をとる人もいます。
特に出勤時間が早い人は朝コーヒーとビスケットのように軽めに食べて家を出て、休憩時間にまたコーヒーとパンやチュロスを食べたりしますよ。
朝しっかりパンを食べる人も休憩時間にはコーヒーを飲んだり一緒に軽いおやつを食べたりします。
というのもスペインは昼食を食べるのが2時ごろなので、朝食から昼食までの時間が長いんですよね。
伝統的に起きてすぐではなく何時間か経ってから朝食を食べる人が多かったのも、昼食の時間が関係しているものと思われます。
子供たちは朝食+朝のおやつを食べる
スペインの子供たちは起きてすぐに朝食を食べて、11時から12時ごろに朝のおやつを食べます。
スペインの学校は2時までなので給食は学校が終わってから希望者だけで食べて、それ以外の子は家で昼食を食べます。
ただ12時の休憩時間にみんなでおやつを食べる時間があるので、毎日フルーツやサンドイッチなどを学校に持って行きます。
うちの旦那が小さい頃はこれが朝食と位置付けられていて家では朝何も食べていかない子も結構いたらしいのですが、いまでは学校で食べるのはあくまでおやつになっていますよ。
朝食をカフェで注文する時に便利なスペイン語

Hans / Pixabay
最後にカフェで朝食を食べる時に知っておきたいスペイン語をいくつか紹介しておきます。
ホテルに宿泊するならバイキングの朝食が付いたプランもありますが、スペイン式の朝食を楽しみたいならその辺りにあるカフェで朝食を食べてみてくださいね。
スペイン人自体がよくカフェで朝食をとるので、町にあるほとんどのカフェが朝モーニングメニューを出していますよ。
朝食に関する単語
パン → pan(パン)
※ カフェのメニューにはトーストしたバゲットの意味であるTostada(トスタダ)と記載されていることも多い。さらにアンダルシア地方では小ぶりのパンであるPitufo(ピトゥフォ)や丸くて柔らかいパンのMollete(モジェテ)それに全粒粉パンのIntegral(インテグラル)など選べることがほとんど。
オリーブオイル → aceite de oliva(アセイテ・デ・オリーバ)
トマト → tomate(トマテ)
生ハム → jamón(ハモン)
チーズ → queso(ケソ)
ローストハム → jamón cocido(ハモン・コシード)
※ローストハムとスライスチーズのサンドイッチ(食パンの場合が多い)はsándwich mixto(サンドイッチ・ミクスト)といいます
チュロス → churros(チュロス)
コーヒー → café solo(カフェ)
カフェオレ → café con leche(カフェ・コン・レチェ)
紅茶 → te(テ)
ホットチョコレート → chocolate(チョコラテ)
牛乳 → leche(レチェ)
フレッシュオレンジジュース → zumo de naranja natural(スモ・デ・ナランハ・ナチュラル)
朝食を注文する時の表現
スペイン語では注文する時は
食べたいものの名前 + Por favor(ポル・ファボール、英語で言うところのPleaseと同じ)
で十分通じるし、失礼な表現にもあたりません。
なのでトーストしたバゲットにオリーブオイルとすりおろしたトマト、あとはカフェオレがいいなと思ったら、
“Tostada con aceite de oliva y tomate y cafe con leche, por favor.”
で大丈夫です。
しかもほとんどローマ字読みで通じるので、スペイン語がほとんどわからないという方もそんなに心配する必要はありません。
観光地だと英語のメニューがあるところもありますし、不安なら食べたいものを紙に書いて持って行ってもいいですよね。
まとめ
今回はスペイン人の朝食について詳しく紹介しました。
パンとコーヒー(子供は牛乳かコラカオというココアのような飲みもの)だけでいいので、スペインでは朝朝食を作るのはものすごく楽です。
もしスペインに来られるならスペインらしい朝食もぜひ食べてみてくださいね。
個人的にはすりおろしたトマトをかけたトーストかチュロスをおすすめしますよ。
コメント