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皆さんこんにちは。
わたしは国際結婚でスペインに移住し、アンダルシア地方の沿岸部の小さな町で6年間暮らした後マドリード県にある街に引っ越してきました。
マドリードでの生活ももう3年目になります。
同じスペインなのですが南部のアンダルシアとマドリードじゃそこで暮らす人の性質や街の雰囲気など全然違います。
なんとなくまた違う国に移住したくらい感じが違うので新鮮だったりもしたんですよね。
この記事を見てくれている方の中にはこれからスペインへ留学やワーホリを考えていて、どの地方で暮らそうか迷っているという方もいるのではないでしょうか。
そこでここではわたしが実際に暮らしてみて感じたマドリードとアンダルシアの違いを紹介していきます。
スペインのマドリードとアンダルシア

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まずはマドリードとアンダルシアについて簡単に概要をおさらいしておきましょう。
まずマドリードと言えばスペインの首都。政治、経済、文化の中心地です。
観光でも人気でプエルタ・デル・ソル周辺やグラン・ビア通り、それにプラド美術館、ソフィア王妃芸術センター、ティッセン=ボルネミッサ美術館が揃う美術館通りは1年中賑わっています。
次にスペイン南部のアンダルシアです。アンダルシアは沿岸部のマラガやカディスはリゾート地、内陸部のセビリアやグラナダそれにコルドバは世界遺産が揃う街としていずれもスペインでも特に観光で人気の地域です。
オリーブの木が並ぶ畑やひまわり畑それに白い村など郊外の景観も美しいです。灼熱の太陽にフラメンコとスペインらしさ溢れる場所でもありますね。
またスペインのアラブ支配時代に重要な役割を果たしたことから、あちこちにその名残が残っています。有名どころで言うとアルハンブラ宮殿やメスキータですよね。
住んでみて感じたマドリードとアンダルシアの違い 街の雰囲気編

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それではいよいよスペインのマドリードとアンダルシアの違いにフォーカスしていきましょう。まずは街の雰囲気からです。
まずマドリードですがアンダルシアからマドリードに来て思うのがやはりマドリードは都会ですよね。大阪出身のわたしとしてはまず車がなくても電車とメトロで好きなところに行けるのはやはり落ち着きます。またマドリード市から他のマドリード県内の街への交通網が発達していて、電車か電車がなくてもバスが一日何便も出ています。
病院も多く近くの診療所もあまり混んでいなかったり、市役所やビザ申請をする警察も窓口が多いのでそこまで待たされることはありません。
アンダルシアからマドリードに引っ越しするとやっぱり公共サービスの質の違いがはっきり実感できるんです。マドリードはちょっと市役所で手続きする時も、ある程度スムーズに進むしイライラさせられることも少ないです。(日本から来たらそれでもカルチャーショックかもしれませんが)
またマドリードは18世紀に入ってから発展していった地域なので、街の雰囲気が近代的です。そして街の作りも整然としていて道が分かりやすいんですよね。
一方アンダルシアは良くも悪くもとことんスペインらしい場所です。また古代ローマ帝国時代からアラブ支配時代にかけてずっとイベリア半島の中心地だったため、有名な文化財や遺跡がいたるところにあります。
大きな街には大抵大聖堂を中心とした旧市街が残っていて文化的で趣深い雰囲気を楽しめますが、道が入り組んでいることが多いです。沿岸部は大都市から小さな町まで全体がリゾート地で、ビーチと海沿いの道が美しく整備されています。
その一方で都市部以外は交通アクセスが最悪です。一応バスはあるのですが便が少なく、車なしで生活するのが大変です。
市役所やビザの申請を受け付ける警察署も混とんとしていて、待ち時間が長いだけでなく予約を取りに行っても1か月先くらいの日付を渡されるのも珍しくありません。
ちなみにわたしが住んでいた町を管轄している市役所は当時予約制度がなく、当日8時に配られる整理券をとれなかったら次の日また並びなおしという酷すぎるシステムをとっていました。
子どもの出生届を出したり日本でいう戸籍謄本にあたる書類を取りに行ったりとちょこちょこ市役所に行くことがあったのですが、朝6時のまだ暗いうちから並ばないといけなくて最悪だったんですよね・・・。
ちなみにビザの更新に警察に行かないといけなかったときも、まず予約のための電話が全く繋がらないから始まって大変な思いをしました。
アンダルシアでも都市部だともうちょっとしっかりしているはずなので、もしこれからスペインで勉強するのにアンダルシア地方に行こうかなと考えている方は大きめの街を選ぶようにしてくださいね。
さすがにセビージャ市とかマラガ市とか県都だと流石にしっかりしているはずなんで。
マドリードとアンダルシアは気候も全然違う
街の雰囲気だけでなくマドリードとアンダルシアは気候も全然違います。
マドリードはスペインの中でも厳しい気候で、夏はものすごく暑く冬はものすごく寒いんですよね。


夏は40度近くまで気温が上がるうえに海もないので、マドリードの人たちは夏にまとめて休暇を取ってマドリードから出ていきます。暑ささえ我慢できるなら真夏はマドリードは空いているので観光しやすかったりもするんですよ。
6月の末から気温が一気に上がる以外は、スペインの他の地域と比べて気温が低めです。冬は北部より気温が低い日が多いのですが、雨があまり降らないので雪が積もることはまずありません。
春も秋も日によって気温がかなり変わるので、半袖であるけた次の日は厚めの上着がいるみたいなこともしょっちゅうです。
一方アンダルシアなのですが沿岸部は1年を通して温暖な過ごしやすい気候です。冬も天気がいい日は上着なしで歩けるような日が多いです。1月や2月はさすがにコートがいるものの、アンダルシア沿岸部で暮らしている時はマフラーとか手袋とかほとんど使いませんでした。
かといって夏も我慢できないほど暑くなることは珍しく、クーラーがない家も結構あります。
アンダルシアでもセビリアやハエン等の沿岸部はマドリードと同じ厳しめの気候です。夏はやはり唸るほど暑く冬は寒いのですが、冬の寒さはマドリードの方が酷いです。
旦那の実家がマラガなので今でも定期的にマラガへ行くのですが、夏マドリードからマラガに行くと夕方とか肌寒く感じますし冬は昼間はコートなしで歩けたりしますよ。
住んでみて感じたマドリードとアンダルシアの違い 人編

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次にマドリードとアンダルシアの人の違いも紹介しておきます。人についてはもちろん個人差があってみんながみんなこうというわけではないのですが、全体としての印象は結構違います。
まずスペイン人は全体的に陽気でオープンな人が多いです。結構マイナス思考で心配性な一面もあるのですが、おしゃべりやパーティーなど楽しいことが大好きです。
ただマドリードの人はそんな中でも若干真面目というかしっかりしている印象です。スペインで一番新型コロナウイルスの被害が大きいのがマドリードなんですが、マドリードの人たちはどんなに状況が悪くなってもパニックを起こすことなく淡々とするべきことをこなしています。
一般の人はもちろんレストランやお店も対策を徹底していますよ。
公共サービスがちゃんと機能しているのも、きちんとしている人が多いからなんだろうなと感じています。
スペイン人は時間にルーズとか、謝らないとか、道を聞いたら全員が違う方向を指さすとか言われることがありますが、マドリードの人たちはそうじゃない人の方が多いです。
ただ外国人に対しては若干冷たいというか警戒心がある印象ですね。
一方アンダルシアの人たちはスペイン人のステレオタイプを体現している人が多いです。ただマドリードの人よりもっと陽気でのんびりしていて温かい感じがします。
アンダルシアの沿岸部って特に小さい街だと目に見えて外国人が多いんです。モロッコからの移民が多くさらにイギリスや北欧から定年してから移住してくる人もかなりいるんですよね。
なので外国人としてスペインで暮らすにはある意味居心地が良かったりもします。同じような立場の人が周りにも、子どもの学校にもいっぱいいるので。
ただ市役所でもお店でもサービスを受ける立場になった時にイラつくことは多いです。働く気ないだろうみたいな人とか、適当な人とかは確かに多いんですよね。
ただアンダルシアに6年いるとそういうのんびりした雰囲気にかなり慣れていたので、マドリードに来てちょっと気持ちがパリッとしました。
まとめ
あくまでわたしの印象になるんですが、実際に暮らしてみて感じたマドリードとアンダルシアの違いを紹介しました。
マドリードもアンダルシアもそれぞれいいところがあり、アンダルシアでの生活もそれなりに馴染んでいたしマドリードでの生活も楽しんでいます。ただ個人的にはマドリードの方が暮らしやすいというか合っている気がします。
これからスペインで暮らす予定で住む場所を選べるという場合は、どちらにいてもまた違った面白さがあるはずですよ。
ただ感覚としては短期間スペインで暮らすならアンダルシアを、長く滞在するならマドリードがおすすめかなとも思います。
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