スペインのスペイン語と中南米のスペイン語の違い 実際耳にして感じたことも紹介

スペイン語がスペインだけでなく、中南米の多くの国でも公用語で話されています。

これからスペイン語を勉強しようと考えていたり、スペイン語に興味があったりする方は、スペインのスペイン語と中南米のスペイン語って同じなの?それとも何か違いがあるの?と疑問に思うかもしれませんね。

実はスペインのスペイン語と中南米のスペイン語には違いがあります。

そこでここではスペイン在樹のわたしが聞いて感じることも含めながら、スペインと中南米のスペイン語の違いや世界でどう区別されているのかなどについて詳しく紹介していきます。

スペインのスペイン語と中南米のスペイン語の違い

まずスペインのスペイン語と中南米のスペイン語の代表的な違いを見ていきましょう。

ちなみに世界的にもこの2つのスペイン語は区別されていて

・スペインのスペイン語 (Castellano 又は Español)

・中南米のスペイン語 (Español Latino)

というふうに呼び分けられています。

スペイン語をスペイン語で言うとEspañolになるのですが、スペイン内ではCastellanoと表記されることがほとんどです。

あなたの呼び方の違い

外国語に敬語はないと言われたりもしますが、スペイン語では“あなた”や“あなたたち”の呼び方にカジュアルとフォーマルな表現があります。

・カジュアルなあなたとあなたたち tú, vosotros

・フォーマルなあなたとあなたたち usted, ustedes

一方中南米では“あなたたち”にカジュアルな時もフォーマルの時もustedesを使う地域もあるようです。vosotrosとustedesでは動詞の活用が違うのですが、スペインではあまりustedesを使わないので慣れていないと混乱するかもしれないですね。

またこれも南米の一部では“あなた”がtúではなくvosになり、動詞の活用も変わることがあります。

単語の違い

スペインと中南米では同じものを違う単語で呼ぶことがあります。

アパート スペインではpiso 中南米ではapartamento(スペインではワンルームマンションのこと)

携帯電話 スペインではmóvil 中南米ではcelular

パソコン スペインではordenador  中南米ではcomputadora

またバス(スペインでautobus)とか乗用車(スペインでcoche)は中南米の各国でそれぞれ呼び名が違うようです。

単語の違いはスペインか中南米かというより、出身国の違いが現れるようですね。

発音の違い

スペインでは“ll”はジと発音します。llave(鍵)はジャベになりますね。

一方中南米、特に南米では“ll”はシに近い音で発音されることが多いです。

またスペインではsを英語のthのように発音しますが、中南米ではすべて日本語のスに近い発音になります。

スペイン人の旦那にスペインと中南米のスペイン語の違いは何か聞いたところ『南米の人はsを君のように発音する』と言われました。

スペイン語にある程度慣れると違いが分かるようになる

スペインのスペイン語と中南米のスペイン語は微妙に違うというのは知っていたのですが、わたしの場合スペインに来て間もないほとんどスペイン語が分からなかった時期は違いを聞き分けることができませんでした。

スペイン語自体を聞き取れなかったので当然といえば当然ですよね。

ただスペイン生活が10年目を迎えスペイン語も大分上達した今、はっきり違いが分かるようになりました。

イントネーションというか、言語のリズムが違うんですよね。

スペインの人たちは南米の人のスペイン語は『歌っているように聞こえる』といいます。

スペインのスペイン語ってあまり抑揚をつけない一直線な感じで早く話すのですが、中南米のスペイン語は抑揚があります。

とはいうもののスペインのスペイン語に慣れているわたしでも中南米のスペイン語も大体は理解できます。わかりにくくくはあるんですけどね。

スペイン人の旦那はスペインと中南米のスペイン語よりポルトガルとブラジルのポルトガル語の方が違いが大きいといいますが、こちらの真意はちょっとわかりません。

 

スペイン語に興味のある方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。

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スペインと中南米では吹き替えや字幕も別

海外の映画やドラマを見る時、日本でも吹き替えや字幕を利用しますよね。

スペインと中南米は同じスペイン語だから共通のものが使われているんじゃないのと思うかもしれませんが、実はそれぞれ別々に用意されているんです。

上でも説明したようにスペインと中南米では違う単語を使うこともありますし、スペインに住んでいる人が中南米のスペイン語を聞いたり、逆に中南米の人がスペインのスペイン語を聞くと違和感があったりわかりにくかったりするので分けられている方が自然かなと思います。

もし吹き替えや字幕を探すようなことがあれば、先ほども触れましたが

・スペインのスペイン語 (Castellano 又は Español)

・中南米のスペイン語 (Español Latino)

で見分けるようにしてくださいね。

ここで一つ例を挙げておきます。

スペイン語(Castellano)のLet it go(アナ雪)『¡Suéltalo! 』

Gisela – ¡Suéltalo! (De "Frozen: El Reino del Hielo")

スペイン語(Latino)のLet it go(アナ雪) 『Libre Soy』

Carmen Sarahí – Libre Soy (De "Frozen: Una Aventura Congelada"/Con letra)

 

まとめ

スペインと中南米のスペイン語は同じ言語でありながら結構違いがありますね。

沢山の国で話されている言語だからこそでとても興味深いです。

スペイン語上級者の方だと気にならないかもしれませんが、初心者の頃は混乱することもあるかもしれません。

将来スペインに行く、中南米に行くとはっきり決まっている方は、その国のスペイン語の特徴を事前に調べておくといいかもしれませんね。

スペイン語の会話がスムーズになる便利なフレーズや相槌を紹介!ネイティブみたいに話そう

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コメント

  1. 大平達也 より:

    はじめまして。突然失礼します。超超スペイン語初心者です。自転車友達のメキシコ人女性とのやり取り(インターネット)で、ずっと彼女のことを「amigo」と呼んでいて、今朝それが間違いだと知り大慌て。ちゃんと勉強しなきゃと、こちらのページにたどり着きました。参考にさせていただきます。ちなみに彼女は「私が教えてあげなきゃいけませんでした」と笑って(たぶん…)いました。まだコロナの収束は遠そうです。ご自愛ください。

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    • pauchan pauchan より:

      コメントありがとうございました。
      メキシコ人女性とやりとりとっても素敵ですね。
      コロナは本当に大変です・・・。
      お互い体に気を付けましょう。
      大平さんもどうぞご自愛ください。

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